日々イエンゴ

全国の会員が日々の相談・検査・設計・研究などの活動から皆さまに役立つ事例、家づくりに関する地域の情報、社会情勢ニュースに対する専門家としての意見などを発信していきます。

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窓がないトイレ ~ほんとにいいの?~

 マンションでは角住戸でない限り、両側はお隣と分厚いコンクリートの壁で仕切られている。

 部屋のレイアウト上、居室が優先され、トイレや浴室はどうしても真ん中の方へ追いやられ、窓のないものになってしまう。

 これは、マンションの致し方ない宿命的なところです。

 ところがどうだろう最近、誰が流行らせたのか、

自由に設計できるはずの一戸建て注文住宅でも窓のないトイレや

浴室が度々見られるようになってきた。

 ここ数年現場検査に行って特に感じることです。

マンション住まいに慣れた方は、違和感がないのだろうか?

普段設計に携わるものとしては、全く考えにくいことです。

 現場で関係者に色々聞き合わせると、

・トイレ、浴室に窓を付けると追加になります。

・窓が無い方が冬場寒くないですよ。

・換気扇を付けていますので大丈夫ですよ。

等々の都合のいい説明でお客さんを納得させているようです。


 今や窓が付いていないのが標準仕様となっているのか?

トイレや浴室を窓なしにすればプランニング(間取り)が楽に出来ます。

現場だけではなく、設計においても手抜きを始めたのか!?


 休日の昼間に入るお風呂。

光が差し込み、リラックスして気持ち良く湯船につかる。

勿論、窓があるので換気も良く出来ます。

トイレにしても同じです。


 窓が無いと昼間でも電気(照明)を点けなければいけない。

換気扇だけでは臭いも抜けにくい等々・・・・・。


 トイレやお風呂の水回りは、換気・採光・居心地に重きを置き、気持ちよく使いたいものです。

トイレ・浴室こそいつもきれいに清潔にしたいものです。

やはりトイレには、窓があるべきでは?

関西:鉢嶺 民雄


自邸で気付かされた設計の第一歩とは

 私は20年前に自宅を建てました。その時の話をしたいと思います。


 我が家の土地は南側に道路があり、間口が狭く奥行きの長い「ウナギの寝床」と呼ばれる土地です。

 設計の当初、間口が狭い事が気になり、たくさんの部屋に光を入れるにはどうするかばかり考えていました。

 資金を投じて家を建てるなら、”もっと条件の良い土地に建てた方が良いのではないか”と考えるようになりました。


 今の土地と同額程度で、条件の良い土地は無いかと探したところ、東南側に道路があり、南側が間口の広い最高の角地が売りに出ている事をたまたま知りました。

 我が家の土地よりも多少値段が高かったけれど最高の立地でした。
 
 すべての部屋に南の光を取り込める素晴らしい土地だと思い計画をしてみました。

 ところが、欲が沸いて動線が長くなってしまい一向にまとまらないのです。


 改めて我が家の土地を考えてみると土地の悪いところではなく、良いところが見えてきました。

 一つの欲が消えて別の良さを見つけました。
 
 おかげ様で最高の自邸を建てることができました。

 それ以後は設計に当たって、「土地の良いところを見つける」事が設計の第一歩だと考えています。

東北:関 清


設計教室受講者の住まい

立地環境を建て主さんと観察して、隣家との離れ距離・視線の抜ける方向など、敷地特徴を把握しました。
それを踏まえて一番居心地をよくしたい場所の窓を検討しました。

南側隣家が目の前に迫っていて、南面の窓が居心地良さに繋がらないとし、壁と高窓にしました。

その代わりに建物形や違う方位の窓で明るさや眺めを確保することを考えました。

写真はイエンゴ設計教室を受講されてその後家づくり援護会で設計をお手伝いした住まい。


当会ではイエンゴ設計教室であなたの間取り作成のサポートをしています。

関東:石川 克茂


設計教室受講者の住まい

明るいキッチンも気持ちが良いもの。
リビング奥のキッチンは暗くなりがちですが、窓をつけ光を取り込めると開放的な雰囲気に感じます。

食材を扱うのであまり大きな窓で暑くなるのは注意ですが1箇所小さくなら問題ないかと思います。

キッチンのシンクや蛇口水栓のデザインに合わせて、窓周りもデザインすればよりキッチンが気持ち良くなるかもしれません。

キッチン窓も生活を豊かにしてくれるアイテムの一つになるはずです。

写真はイエンゴ設計教室を受講されてその後家づくり援護会で設計をお手伝いした住まい。


当会ではイエンゴ設計教室であなたの間取り作成のサポートをしています。

関東:石川 克茂


設計から家づくりをお手伝い

床はカバ材の無垢です。
とても滑らかで表面は硬くもやわらかくもなく中間的硬さです。
足をやさしく包むような感じです。

壁はカラマツ材の無垢羽目板です。
木目がはっきりしていてきれいです。

写真はイエンゴ設計教室受講者の方でご自分で間取りを考え、
家づくり援護会が設計のお手伝いをした住まい。


当会ではイエンゴ設計教室であなたの間取り作成のサポートをしています。

関東:石川 克茂