関西・東海・九州支部 活動ブログ

全国の会員が日々の相談・検査・設計・研究などの活動から皆さまに役立つ事例、家づくりに関する地域の情報、社会情勢ニュースに対する専門家としての意見などを発信していきます。

稼働検査  ~工事中以外の検査も大切です~

イエンゴ第三者検査の欠陥住宅予防検査。

その特徴である検査のひとつに稼働検査があります。



家が完成し、入居してから3か月~6か月の間に検査を行います。

一般的な第三者検査は、工事中に限った検査です。

勿論、工事中の検査も大切ですが、建物は入居して初めて、

生活を始めてからしか分からない不具合の発生もあります。



例えば、排水管の水漏れなどがその一例です。



先日の稼働検査の床下で起こっていた事例をご紹介します。

それは、床下断熱材の施工不良です。



厚さ100mmの断熱材が落下し、床下に落ちているものや、

垂れ下がっているもの、ずれ落ちそうなものが見つかりました。

他の箇所でも断熱材がずれているものもありました。



これでは、断熱材の効果が発揮できず、冬場の床下の冷たい空気が

室内に影響を与えてしまいます。



人間で例えると、冬場に

厚手の高価なコートを着ているのにも関わらず、

肩がはだけて出ているといった状況です。



普段見ることのない床下ですが、実は大事な検査なのです。

これが豊富な検査経験による家づくりの援護会の第三者検査です。



一生住み続けていく家です。

安心して快適に暮らしたいものです。




関西:鉢嶺 民雄


床裏断熱材の落下、ズレの状況


現場監督の仕事

 家を建てる際に現場監督が行う仕事は、大きく分けて、

 1.工程管理
 2.予算管理
 3.安全管理
 4.品質管理

と4つあります。


 1.の工程管理は、引き渡し日に間に合うように日程・工程を管理すること。

 2.の予算管理は、契約金額内で現場が納まるように原価管理をすること。

 3.の安全管理は、職人さんが安全に作業できるようにすることや

近隣の方の安全を確保することです。

 どれも大切なことですが、建て主にとって最も大事なのは、

やはり4.の品質管理ではないでしょうか。



 それが、現場サイドでは品質管理ではなく、引き渡し日を厳守するということに

重きを置いているようです。特にハウスメーカーでは顕著です。


 なぜハウスメーカーが工程管理を重視するかというと、

建て主さんは、賃貸住宅や仮住まいの方が多く、

引き渡し日が遅れると即、追加家賃が発生してしまい、クレームとなる。


 その結果、施工業者の家賃負担となってしまうからです。


 現場担当として沢山現場を持たされているハウスメーカーの現場監督は、

一番大切な品質のチェック、管理を行う時間が無いのが現実なのです。

その結果、現場を職人さんに任せっきりにしていることが実は多いのです。


 誰のチェックも受けずに現場が進み、完成してしまう。

 従って要所要所でしっかりとした第三者のチェックの目・検査が必要なのです。

 必須と言っても過言ではないかと思います。


 何事もそうですが、一人の目だけではなく、

 違う目で確認を行うダブルチェックが現場では特に大切なのです。

関西:鉢嶺 民雄


穴の周りをテープしてあるが、隙間があり雨漏りしてしまう。


断熱材  ~その意味を考える~

 この写真は屋根面への発泡ウレタン吹付断熱材の施工写真です。



 先に直径150mmのアルミ製フレキシブルダクトを取り付けたために、

断熱施工業者がそのままダクトを埋め込むように発泡ウレタンを吹き付けてしまったようです。



 監督さんのチェックがなされていなかった現場といえます。



 断熱材は基本的に外気に面する部位に施工しなければいけません。

このダクトがあることにより、最も熱負荷がかかる屋根面の断熱欠損となっています。



 このまま天井の石こうボードを貼ってしまえば、

断熱材施工不良部分は隠され、分からなくなってしまいます。



 現場のチェックにおいて大切なことは、

その時、そのタイミングでないと確認出来ないことがあることです。



 また、キッチンのレンジフードの排気ダクトだったので、

冬場には料理から出る温かい湯気を排気するとダクト内で外気に冷やされ、

結露が発生し、レンジフードから水滴がぽたぽたと流れ出る可能性もあります。



 以上のようなことを現場で説明をすると、

イエンゴに検査を依頼された方から、施工業者さんへ改善の指示を出され、

一旦ダクトを外し、正しく断熱材を施工し直し、

本来あるべき姿に是正をされました。



 イエンゴでは、現場検査の際には、依頼者の方に立ち合いをお願いしています。



 今回の様な場合も現場で検査結果の説明を行い、また是正の指示もその場で

出せますので、施工中のロスタイムも少なく現場の改善が出来ます。



 施工中の現場には、第三者の目が大切なのがお分かり頂けるかと思います。


関西:鉢嶺 民雄


違法コンクリートブロック擁壁(土留め壁)

  写真は小規模の分譲地において見かけた擁壁です。

 高さはブロックの段数からして約1.9m。

 建築の法律的には確かに工作物の申請の必要外の擁壁ですが、水抜き穴も無く、控え壁も無いコンクリートブロックの擁壁で造られている状況です。


 この写真は、歩道側のみですが、奥に隣地駐車場との境面にも同じような状況で築造されて、地震が起きた時には倒壊の危険が有り、歩道を歩く人に影響を及ぼす可能性が高いです。また、地震が無いにしても年数が経てば徐々に傾くなり膨らむなり危険をはらんでいます。

 
 地震が有れば自然災害ということで瑕疵や保証はないと考えていると思われますし、無くても10年過ぎれば瑕疵の対象から外れると考えているかと思います。

 地震国日本において、こんな危険な擁壁を施工する業者の感覚を疑います。

東海:神谷 一吉