関東・首都圏 活動ブログ

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これからは「完成保証」が必須です


 新潟県の住宅メーカーの倒産がニュースで流れました。


契約した方々のコメントがありましたが、

お金は払ったけど工事が進んでいない方や

工事途中で引渡し前の方など悲惨な状況が伝えられました。



 家づくりのトラブルのなかでも、

施主にとって起きて欲しくない大きな問題が施工会社の倒産といえます。

過去にも大手ハウスメーカーの倒産が起きましたが、

その時にも契約金として2000万円を支払い、

今までの家を解体し終わった段階での倒産となってしまった方がいました。

大金を払ったあげく、戻る家も無くなってしまったという悲劇の実例です。



 施工会社が倒産する、ということは借金や工事費の未払いなど多くの負債を抱えており、

債務返済の決定まで多くの時間がかかるだけでなく、

施主側に過払い費用が戻ることはまずありません。

工事途中の家も放置状態となり、解決まで手も足も出せない状態になります。

状況にもよりますが、すでに出来上がった部分も劣化が進んでしまい、

いざ工事再開となってもやり直し部分が増えることで

工事予算が大幅に増えてしまうことになることもあります。



 対応策として、

施工請負契約と一緒に「完成保証」を付けることをお勧めしています。

多くの施工会社では完成保証制度を導入していても

実際には使われていないことも多くあります。

しかし、もしもの時のことを考え「完成保証」を付けておけば

少なくとも解決に向けて話が進められると思います。

施工会社に対し「完成保証」がどうなっているのか、どのような保証なのか、

よく確認したうえで請負契約を締結するようにしてください。



 家づくり援護会では、推奨業者としての審査基準にも完成保証の対応を含めていると同時に、

全棟完成保証を付けることを進めています。

施工会社によっては「うちは大丈夫だ」とか「当社を信じていないのか」

ということを言われることもあるようですが、

そのようなことを言う施工業者とは契約しないようにしてください。

真摯に施主の不安と向き合ってくれる、そんな施工業者を選ぶようにしてください。


理事長:植田 達二


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