日々イエンゴ

全国の会員が日々の相談・検査・設計・研究などの活動から皆さまに役立つ事例、家づくりに関する地域の情報、社会情勢ニュースに対する専門家としての意見などを発信していきます。

間取り検討で収納を考慮

 建売住宅の洗面所を見ると、洗面化粧台の引き出し収納以外には

収納物入れが無いことが多いです。



 そのまま生活すれば、洗面化粧台の引き出しの中には物がぎっしりになり、

収納が足りなくなることが皆さん多いようです。


 そのために洗面所にタオル置き場としてキャスター付きワゴン棚などを買い足すようになり、

「広め」と思っていた洗面所が狭くなってしまっているお宅があるように感じます。

注文住宅で建てるなら、建売住宅の間取りを真似ず、収納も意識した計画にしましょう。


 写真はイエンゴ設計教室に参加された方が間取りデザインした新築住まいの洗面所。

当会で間取りデザインのサポートもさせていただきました。



 当会では「イエンゴ設計教室」という少人数制の講座を開催しています。

ご夫婦で参加して意見のまとめに利用してください。


 https://www.iengo.ne.jp/side/ssapo/ssapo_k.htm


関東:石川 克茂



9月1日は防災の日

 いつどこで地震が起きてもおかしくない「地震大国・日本」。

 今後30年以内に首都圏直下地震が70%、南海トラフ地震は70~80%の確率とも言われています。



 9/1は防災の日。

 1981年6月以前の建物が旧耐震基準で危険として、行政では「耐震補強工事が必要」と言うのですが、当会へ届く相談では費用面で困難と仰る方が多いです。

 しかし何も対策をしない訳にはいきません。

 近年発生した地震でけがをした原因を調べると、約30~50%の人が、家具類の転倒・落下・移動によるものです。


 家づくり援護会では地震災害対策についてのご相談も受け付けております。

 「何からどう備えれば良いか?」「どこで寝るのが一番良い?」などの相談や、家具転倒防止策や建物内の避難径路の確保方法アドバイスなどを、住宅に精通した建築士がサポートしています。

 備えたくても備えられないとお悩みの方は家づくり援護会事務局までご連絡ください。


NPO法人家づくり援護会 事務局
東京都渋谷区千駄ヶ谷4ー3ー1ー602
 TEL:03-3405-1358
 e-mail:info@iengo.ne.jp



地域の「職人技」と「素材」が、家づくりをまた元気にする

当会では「地域の、地域による、地域のための家づくり文化」を

「地の家」と呼んでいます。



姉妹NPOの地の家ネットでは、活動趣旨である「地の家八誓」に賛同する地域工務店により、

「地の家」を全国的な活動として展開しています。



地の家の復権は現在の家づくりが抱える矛盾の多くを解決するばかりでなく、

地方の自立や活性化を促す大きな力になると考えています。

言わば、「ハウスメーカーの家」とは異なる住まいづくりです。

家づくりの仕方がハウスメーカーとは異なるのはもちろんのこと、

地域工務店としての心意気や誠実さは、

その地域に暮らす方の住環境の安心に繋がると考えます。


私たちは地の家の復権を目指した活動を「地の家運動」と称し、

各地の工匠が連帯してその推進に取り組んでいます。



埼玉県でも当会が推奨している建設会社がありますので、

お話をお聞きに行っても良いかと思います。

地域と共に存在している建設会社で、真面目で確かな家づくりが特徴です。



また当会ではさいたま市や久喜市で相談会を実施しています。どうぞご利用ください。





関東:石川 克茂


樹齢

会津若松 鶴ヶ城の北側入口近くにアドリアと言う喫茶店があります。

そこに飾られている欅の一枚板は幅2.2m厚さ22cm高さ5.4m

樹齢は800余年です。

奈良の室生寺の近くの水分神社の御神木として天然記念物に指定された欅の木が

老化の為倒壊の恐れがあるとし、天然記念物を外し伐採されたそうです。

長さ2mもあるチェーンソーにより現場で2枚の板を切り出し入札により販売し、

倒木の費用にしたそうです。樹齢800余年と言うと弘法大師空海がおられた時代です。

もしかしたらこの木の下で空海も休まれたのかもしれないと思うとロマンを感じます。


名古屋城本丸御殿のある床の間の板は幅90cmの桑の一枚板です。

樹齢500年以上の桑の木、直径は1.2m以上でした。


とんでもない樹齢の木材がある一方、住宅に使われる木材は年々樹齢が下がってきています。

桧は50年、杉は50~60年が一般的になっています。

使われる木材がある一方で、その周りには手入れがされなかった為に使えない木材が

日本の山に有り余っています。山の1区画には一斉に植林されます。

その1区画が50年を経て成長すると南側の日当たりの良い場所の木と

北側の日の当たらない場所の木では成長に差が出ます。

直径は育ちが良ければ50cm悪ければ15cm程度。そのどれもが樹齢50年なのです。



奈良の北山では台杉と言うタルキ用の木材を生産しています。

台杉は通常3本セットで最上部の枝を残し全ての枝を切り落とし

60年をかけて直径10cm以下になるように木材を作っています。

かつては社寺仏閣や茶室のタルキの材料として重宝されましたが

需要が無くなり生産量は格段に減ってしまいました。


今、日本のウイスキーが有名になり各地にウイスキー醸造所が作られています。

そこで必要になるのがウイスキーを貯蔵熟成する樽です。

樽の材料はナラ材です。日本中でミズナラの争奪戦が始まっています。

ミズナラは広葉樹で雑木と言われています。

約20年で伐採が可能ですがあまり植林はされていません。

熊の被害が増える原因の一つがミズナラの身であるどんぐりの減少です。

ミズナラの減少は熊の被害と結びついているのかもしれません。


この頃少しずつ、山に活気が出てきている気がします。

それぞれの樹木に適正な樹齢がありうまく利用する事が大事です。

山の価値が復活し、山の仕事で生活ができるようになれば

日本の経済も変わるだろうと考えています。


東北:関 清


松山市の土砂災害について

7月12日、愛媛県松山市で土砂崩れが発生し、犠牲者が出てしまいました。


近年は、毎年1000件〜1500件くらいの箇所で
土砂災害が発生していると言います。



都道府県では土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域をしています。


ハザードマップでは、今回の松山市の災害は

土砂災害の警戒区域に該当していなかったと言います。



土砂災害を受ける地域は新興住宅地が多いとされていますが、

家づくりでは、土地の状態をチェックすることが非常に大切です。



家づくり援護会は家づくりに関して、土地探しも含めてあらゆるサポートを行っています。

是非、利用して安心な家づくりをしてほしいと思います。




北海道:今井 正樹