日々イエンゴ

全国の会員が日々の相談・検査・設計・研究などの活動から皆さまに役立つ事例、家づくりに関する地域の情報、社会情勢ニュースに対する専門家としての意見などを発信していきます。

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地域の守り手 イエンゴ

 今年の能登半島地震では、多大の被害を受けました。


 このような自然災害は、どこの地域でも起こりうると思います。



 一方で、建設業者は大幅に減少し災害に対して耐震化や補強工事ができなくなって来ていると言います。



 国土交通省では技術系職員がいない市町村の割合は3割に上ると報告しています。



 家屋の耐震化など災害に対して取り組む場合、地元の専門家や技術者と連携して対応することが最も有効だと思います。



 イエンゴは それぞれの地域や特性に対して対応を得意としています。


 ぜひ、イエンゴを活用していただき「安心な家づくり」をしていただきたいと思います。

北海道:今井 正樹


建替えの予算組にご注意

 今の住まいが古くなり建て替えをする、また、中古住宅を購入して解体してから新築を建てる、など自分たちの希望を入れて家を建てることは夢の一大事業です。



 新築住宅を購入するのと大きく違うのは、まずは古い家を解体しなければならないことです。



 建て替えなどの場合、家づくりの予算を考える時に解体工事費も含めて考えなければならないのですが、2023年10月の法改正により解体費用が大きく増えることになりました。

 テレビなどでも耳にしたことがあると思いますが、人体に悪影響を及ぼす「アスベスト」に対する法規制が厳しくなり、調査から届出、処分まで、非常に多くの手間と費用がかかることになりました。



 規制前には様々な建材に含まれていた「アスベスト」ですが、人体に影響があることが解ってきていからは建材への使用が禁止されたため、新しく使われる建材には含有されていることはありません。

 しかし、古い家には「アスベスト」含有の建材が使われているので、どこに含まれていて、どのように処分するのか、事前に届出する必要があります。

 解体工事をするときにも、「アスベスト」含有の建材を壊す時には今までのように機械を使えず、手で撤去のうえ袋詰めして、周りに飛散しないように運び出さなければならない、これを聞いただけでも余計な費用が掛かることが解ると思います。

 
 調査をしなければどれだけ使われているか解らず、費用もはっきり出来ない、だけど調査するためには屋根や壁を壊してサンプルを調査会社に提出しないと解らない、など、住んでいる状態では費用が出てこないという状況になります。


 国が決めた流れでは、全体工事費を決めてから家づくりをはじめることが難しいことになってしまいました。

 解体費用には、少し余裕を持って計画することが必要であることを忘れず、予算組にはご注意ください。


理事長:植田 達二


数値に惑わされない ~過剰な仕様は誰のため~

最近では、家の性能を数値化し、

あたかも分かり易く比較できるようにしているかのようにも見える。



例えば、断熱性能。

数値を追うばかり、数値の比較だけで住宅の良し悪しの判断基準にしてはいないか。

大阪においてグラスウールの断熱材を天井裏に3重も重ねる。

あるハウスメーカーがやり始めると、メーカー同士比較されるため、

他のメーカーもこれに追従し断熱材を3重に重ねる仕様に変更する。

果たして大阪の地でグラスウールを3重に重ねる必要があるだろうか。

当然、その分の金額負担は建て主に帰ってくる。



吉田兼好の徒然草の中の言葉に

「家の作り様は夏を旨とすべし」という言葉がある。

「冬はいかなる所にも住まる。暑き頃、悪き住居は、堪え難きなり。」

そもそも高温多湿の日本における住まいづくりの元となった考えでもある。

気密や断熱性能を上げるがために窓を小さくしたり、トイレや浴室の窓を無くしたり。

文明の利器である換気扇があるから、エアコン1台で室内環境は良好ですと謳う。

本当の住みやすい家、使い勝手のいい家とは。

メンテのし易さ、点検のしやすさ、世代を超えて住み継がれる・・・・・等々。



日本の気候において建物にとって本当にいい仕様、家の作り様とは。

自然に逆らわない、自然とともに生きていく建て方とは。

四季があり梅雨がある日本において自然環境を遮断する建て方ではなく

積極的に自然とかかわっていく昔ながらの家づくりが

本来は建物の寿命を延ばすのではないでしょうか。



最近の家づくりは、あまりにも人間を過保護にするものに思えてしようがない。

地域性を考えず、作り手側・大手ハウスメーカー主導の家づくりを

そろそろ見直す時期に来ているのではないだろうか。


関西:鉢嶺 民雄


LDKの幻想


 建売住宅などで表記されるLDK表示。

 戦後日本で作られた間取りの記号です。


 住宅メーカーもこの間取り表記を採用したため、

○LDK型の住宅は瞬く間に広まり現在に至っています。

部屋数をイメージするには容易な表記ですが、

これがライフスタイルまで変えてしまったと言えます。


 かつては夢のマイホームでの憧れだった○LDK型の住宅ですが、

最近のライフスタイルの多様化やコロナ禍での生活変化に伴い、

必ずしも誰にでも住みやすい間取りスタイルではなくなってきていると言えます。


 特に最近は一人暮らしのシングルやふたり暮らしセカンドライフ、

二世帯同居など家族構成が様々。必要な○数もそれぞれですし、

LDKといった生活場面別に分けた空間ですと不便なこともあります。


 ○LDK型間取りの考え方は今まさに転換期なのかもしれません。

個室は必要か、リビングダイニングは分けて使うのか、

自分なりの答えを出すには、LDKの常識にとらわれない自由な発想で間取りを

考える必要があるかもしれません。


 これから住み続ける住宅が家族のライフスタイルと本当に合致しているかは重要です。

建売住宅を購入した方を訪問すると、

販売時のパンフレットで描かれた暮らし方をしていないことが多いです。

○LDK型の間取りに当たり前のように捕らわれることは、

豊かさをつぶした限られた空間になる可能性があるのかもしれません。



 当会の設計教室または設計キットでも示していますが、

家族のライフスタイルは結婚·子供の独立両親との同居·老後などで変化し、

その都度、住宅に求めるものも変化していきます。

今は想像できない間取りのアイデアも将来の家族のライフスタイルの

変化に対応できるアイデアになるはずです。



関東:石川 克茂


地震・災害等に対してハザードマップで再確認を


 日本全国、今やどこでもいつ大地震が起きてもおかしくないと言われています。



 地震による災害だけでなく豪雨などによる災害等、

いたるところで災害の可能性があることを認識していただいて、

各地の情報が記載されている「ハザードマップ」で再度お住まいの地域、

また、引っ越し等で新たにお住まいになる地域を確認しましょう。


 「ハザードマップ」には津波、土砂災害、液状化、活断層等々の災害に関する情報のほか、

地域の防災拠点、広域避難場所等のなどが図示されています。



 まずはお住まいの地域またはこれから住もうと思う地域がどのような特徴があるのか、

どこにどういう経路で避難すればよいのか等々を再度確認して災害に備えましょう。

災害に対する第一歩として「ハザードマップ」を活用しましょう。


関東:大垣 康行